日本近代文学会 関西支部会報 3
一九九九年五月十日発行 関西支部事務局


目次

・研究会編
・会員の業績編


研究会編

研究会紹介

※主に関西を中心に行なわれている研究会について、以下の項目順で紹介します(順不同)。

 □会の名称
 □代表者または事務局
 □連絡先
 □入会資格(もしあれば)
 □入会案内、その他、研究会からの情報

※なお、第二号に掲載したもののうち、今回再び掲載のご希望のご連絡のあったものにつきまして、研究会開催内容に若干の変更点もございますので、再掲しました。次号以降も同様の扱いにしますので、会の継続の確認のためにも、毎年掲載希望をお送りいただければ幸いです。

□近代部会(大阪国文談話会)
□鳥井正晴・相愛女子短期大学国文学研究室
□相愛女子短期大学国文学研究室 鳥井正晴
〒559―0033 大阪市住之江区南港中4―4―1 06―612―5900(代)
□漱石の作品を、章を追って、丁寧に読んでいく、輪読会です。

□文学論を読む会
□鳥井正晴・相愛女子短期大学国文学研究室
□相愛女子短期大学国文学研究室 鳥井正晴
〒559―0033 大阪市住之江区南港中4―4―1 06―612―5900(代)
□バフチンを、輪読します。テクスト バフチン「小説の言葉の前史より」(バフチン著『小説の言葉』、平凡社ライブラリー所収)

□三重近代文学研究会
□皇学館大学文学部・半田研究室内 〒516―8555 伊勢市神田久志本町1704 0596―22―6410
□入会はいつでも可 六月、十一月の第四土曜日に開催(参加費は無料です)

□芥川龍之介研究会
□吉岡由紀彦(事務局)
□三、六、九、十二月の土曜日開催。参加者は芥川龍之介や関西在住者に限っていません。これまでの活動については、『國文學』「学界教育界の動向」欄、『文学・語学』「彙報」欄、『いずみ通信』「催し・研究会・同人誌などのご案内」欄を参照下さい。

□「あしかび」勉強会
□深江浩 [ 連絡先については、公開にあたり削除されています]
□「あしかび」同人
□年四回、大阪ガーデンパレス四〇五号室で勉強会を行っております。次回(第一四二回)は次の通り
 イーグルトン「文学とは何か」を読む 報告者村上林造氏  日時 一九九九年五月五日 午後二時三〇分より

□横光利一を読む会
□黒田大河  [連絡先については、公開にあたり削除されています]
□本会は、横光利一を主な研究対象とする関西の大学院クラスの若手研究者による自主的な研究会として1993年7月に発足し、現在までに16回の例会を持って来ました。現在では、関学、同志社、武庫川、立命、龍谷等の大学院生の研究活動と情報交換の場としても機能し、横光以外を対象とした発表も行われるようになっています。横光利一と同時代文学に興味を持たれる方は葉書にてご連絡下さい。例会のご案内をお送りします。
□本会の会費等は不要ですが、通信費の実費を開催時に徴収しています。

□大阪教育大学近代文学研究会
□大阪教育大学国語教育講座 国文学第一研究室(池川研究室) 〒582―8582 柏原市旭ヶ丘4―698―1
□入会案内等は研究会に問い合わせること。 雑誌『文月』(現在、三号まで刊行)。問い合わせは、2の研究室の『文月』刊行会宛。


会員・この一年の業績

  (一九九八年四月〜一九九九年三月) アイウエオ順・敬称略
 

 〈凡例〉
 著書名……『 』
 論文名……「 」
 掲載誌紙名……『 』

※著書、論文(その他を含む)の順にそれぞれ発表順に並べた。
※発表年は省略した。

 四月〜十二月……一九九八年
 一月〜三月………一九九九年

※再録論文は不掲載とした。
※インターネット版作成の際、機種依存文字や外字は修正した。

ア行の部

青田寿美
〇「忍頂寺務と三田村鳶魚」他全四項目(五月、『語文』「文学部創立五十周年記念忍頂寺文庫特輯」)
〇「Tragedy,Comedyの訳語誌」(十月、国語語彙史研究会編『国語語彙史の研究 十七』、和泉書院刊)
〇「〈悲壮〉をめぐる断章―鴎外における美学概念精製の軌跡―」(三月、『神女大国文』)

明里千章
〇「鳥・人形・猫・風呂(谷崎潤一郎イメージ考)」(五月、『國文學』)
〇「谷崎潤一郎と熱海(一)」(十月、『芦屋市谷崎潤一郎記念館ニュース』)
〇「谷崎潤一郎と熱海(二)」(二月、『芦屋市谷崎潤一郎記念館ニュース』)
〇「献身という隠れ蓑―「春琴抄ノオト―」(三月、『金蘭国文』)

芦谷信和
〇「その詩集入手前後の独歩のワーヅワース観」(五月、『近代文学論創』)

池川敬司
〇「文語定型詩から口語自由詩へ」(和田博文編『近現代詩を学ぶ人のために』、四月、世界思想社刊)

石谷春樹
〇「芥川文学における〈保吉物〉の意味」(九八年三月、『三重法経』、昨年記載漏れ)
〇「川端康成「バツタと鈴蟲」考」(一月、『鈴鹿工業高等専門学校紀要』)

出原隆俊
〇「鴎外作品における〈狂気〉」(十月、『語文』)

乾口達司
〇「「浄徳寺ツアー」と宗教批判」(六月、『縦覧』)
〇「〈四分の一〉をめぐって(2)―吉本隆明と花田清輝―」(十二月、『縦覧』)
〇「小野十三郎と「葦の地方」―秋田實/人民戦線/短歌批判―」(三月、『嚠喨』)

岩見幸恵
〇「松本清張年譜、全著作一覧、主要参考文献、事典十四項目」(『松本清張事典』、六月、勉誠出版刊)
〇「事典九十項目」(『あなたの一族大事典』、八月、日正出版刊)
〇「小品文の流行と帰朝作品集―『ふらんす物語』発禁前後の時代―」(十二月、『親和国文』)

梅本宣之
〇「高見順における南方行の意味」(二月、『帝塚山学院大学日本文学研究』)

太田登
〇「小日山直登資料にみる与謝野晶子(二)」(十月、『与謝野晶子倶楽部』)
〇「〈放たれし女〉のゆくえ―啄木短歌のなかの女たち」(三月、『山辺道』)

大橋毅彦
〇「秋声と犀星の昭和一〇年」(『徳田秋聲全集』第五巻付録「月報」4、五月)
〇「池田克巳『上海雑草原』の〈光〉と〈影〉」(三月、『甲南国文』)

大畑照美
〇「『にごりえ』を読む」(二月、『国語年誌』)

小笠原幹夫
〇『増補版えがかれた日清戦争―文学と歴史学のはざまで―』(七月、西日本法規出版刊)
〇『文学近代化の諸相―「明治」をつくった人々―』(三月、高文堂出版社刊)

カ行の部

川端俊英
〇『人権からみた文学の世界・明治篇』(五月、部落問題研究所刊)
〇「文学作品と文学教材と間」(十月、『部落問題と文芸』)

菊池真一
〇『村上浪六歴史小説選』(全6巻)(二月、本の友社刊)
〇「『定本与謝野晶子全集』未収録歌報告」(十月、『鉄幹と晶子』)
〇「大阪朝日新聞に見る明治期講談」(三月、『甲南女子大学研究紀要』)
〇「明治期物売考」(三月、『甲南国文』)

北川扶生子
〇「『道草』論―想起体験と〈物語〉―」(三月、『文化学年報』)

木田隆文
〇「武田泰淳『貴族の階段』の生成と構造―〈昭和回顧〉の言説を通して―」(二月、『国文学論叢』)
〇「武田泰淳の従軍期―従軍期著作を視座として―」(三月、『日本言語文化研究』)

木村小夜
〇「太宰治「義理」論―戦略としての翻案―」(十二月、『叙説』)

國末泰平
〇「書評 安森敏隆著『斎藤茂吉短歌研究』(十月、『同志社女子大学日本語日本文学』)
〇「芥川龍之介のキリシタン物(一)―「悪魔」について―」(三月、『園田国文』)

倉西聡
〇「『街と村』論―罪の変容―」(五月、『日本近代文学』)

倉西博之
〇「大岡昇平の歴史小説2―『将門記』をめぐって―」(三月、『金蘭国文』)

桑原正二
〇『多喜二ノオト』(三月、洛西書院刊)

サ行の部

齋藤勝
〇「『中島敦書誌』その後」(北畠典生博士古稀記念論文集『日本仏教文化論叢』下巻、六月)
〇「「山月記」一考察―大官に触れて―」(二月、『国文学論叢』)

佐伯順子
〇『女神―聖と性の人類学』(共著、十月、平凡社刊)
'Eroticism or Motherhood: A Cross-Cultural Study on the Fantasy of Motherhood'(十月、"Comparatibe Literature Studies"
〇「与謝野鉄幹と晶子―『近代恋愛』の完成」(三月、『國文學』)

坂井健
〇「没理想論争と仏教」(六月、『解釈』)
〇「田山花袋と高瀬文渕―花袋のハルトマン受容をめぐって―」(十月、『京都語文』)
〇「没理想論争と田山花袋―『野の花』論争における『審美新説』受容の評価をめぐって」(十二月、『稿本近代文学』)
〇「没理想論争注釈稿(十)」(三月、『佛教大学文学部紀要』)

島村健司
〇「横光利一「春園」論―発表媒体との交錯―」(二月、『国文学論叢』)

真銅正宏
〇「偶然という問題圏―昭和一〇年前後の自然科学および哲学と文学―」(十月、『日本近代文学』)
〇「平成九年国語国文学界の展望?〈近代〉谷崎潤一郎・永井荷風」(十月、『文学・語学』)
〇「グルメの論理と小説の論理/岡本かの子「食魔」・矢田津世子「茶粥の記」―食通小説の世界(一)―」(十一月、『人文学』)
〇「三枝和子」「金井美恵子」(二月、『國文學』臨時増刊「21世紀を拓く現代の作家・ガイド100」)
〇「下手物とうまいもん/上司小剣「鱧の皮」・織田作之助「夫婦善哉」―食通小説の世界(二)―(三月、『人文学』)

須田千里
〇「校訂・解題」(『定本佐藤春夫全集』第二十八巻、十一月、臨川書店刊)
〇「泉鏡花「歌行燈」論」(『伊勢志摩と近代文学』、三月、和泉書院刊)
〇「子どもがたり―明治二十年代一人称小説一斑―」(四月、『文学』)
〇「書評 田中励儀『泉鏡花文学の成立』」(十月、『日本近代文学』)

タ行の部

高阪薫
〇「沖縄青春紀行」(五月、『桐』)
〇「島尾文学に見る「ヤポネシア」の萌芽と形成」(八月、『ユリイカ』)
〇「『新生』における宗教性―告白・懺悔の意味するもの―」(十月、『キリスト教文芸』)
〇「『家』/『孤独』作品批評』」(十月、『島崎藤村コレクション』)
〇「島崎藤村とパリ」(三月、『親和女子大学国語国文学会報』)

田村修一
〇「阿部知二の満州体験」(四月、『阿部知二研究』)

塚田満江
〇「続胡砂吹く風(桃水痴史)」の風土」(三月、『日本文学風土学会紀事』)

外村彰
〇「岡本かの子と高楠順次郎―雑誌『アカツキ』の周辺―」(九月、『滋賀大国文』)
〇「犀星「鮠の子」を読む」(十月、『室生犀星研究』)

鳥井正晴
〇「明暗評釈 八 第十一章?第十八章」(三月、『相愛国文』)

鳥居真知子
〇「島尾ミホ「その夜」をめぐって―場の変遷と祖霊の力―」(八月、『ユリイカ』)
〇「「深淵」における〈見る〉ということ」(三月、『福永武彦研究』)

ナ行の部

永栄啓伸
〇「谷崎潤一郎参考文献目録」(五月、『國文學』)
〇「『山月記』の表現―夢想の圏域をめぐって―」(十月、『皇学館論叢』)

中川成美
〇『語りかける記憶―文学とジェンダー・スタディーズ』(二月、小沢書店刊)
〇西川長夫・渡辺公三編『世紀末転換期の国際秩序と国民文化の形成』(共著、二月、柏書房)
〇「書評 平川祐弘・萩原孝雄編『日本の母 崩壊と再成』」(五月、『文芸広場』)
〇「論文・レポートのテーマの見つけ方」(七月、『別冊國文學』「近代文学現代文学論文・レポート作成必携」)
〇「性意識の不均衡な構造―男女二元論からの脱却を」(七月七日、『京都新聞』)

永渕朋枝
〇「透谷における『我』と『他界』(透谷研究会編『透谷と現代―21世紀へのアプローチ』、五月、翰林書房)
〇「『よみうり婦人附録』にみる大正の世相」(三月、『(奈良女子大学文学部)研究年報』)

中村美子
〇「夏目漱石における「素人」性―「素人と黒人」を中心として―」(六月、『女子大国文』)

生井知子
〇「志賀直哉と太宰治―「如是我聞」の解釈の為に―」(六月、『太宰治研究』)
〇「志賀直哉全集未収録資料紹介拾遺」(十月、『同志社女子大学日本語日本文学』)

奈良崎英穂
〇「『豊饒の海』における天皇―欲望される〈絶対者〉―」(五月、『日本近代文学』)
〇「〈癩〉という他者―北條民雄『間木老人』『いのちの初夜』論―」(九月、『昭和文学研究』)
〇「北條民雄『道化芝居』論―秩序回復の試み―」(十二月、『日本文芸研究』)

二木晴美
〇「書評 阿毛久芳著『風呂で読む中原中也』」(十月、『室生犀星研究』)

西尾宣明
〇「小説家の小説、そして反都市小説―『死の棘』論への二つの視点―」(八月、『ユリイカ』)

西村好子
〇『散歩する漱石』(九月、翰林書房刊)

野田直恵
〇「岡本かの子〈川〉の生成」(北畠典生博士古稀記念論文集『日本仏教文化論叢』下巻、六月)

信時哲郎
〇「民衆詩派とその周縁」(『近現代詩を学ぶ人のために』、四月、世界思想社刊)
〇「近代文学研究におけるインターネットのインフラ整備を……」(共著、十月、『日本近代文学』)
〇「宮澤賢治「文語詩稿五十篇」評釈(1)」(三月、『山手国文論攷』)
〇「佐藤春夫「美しい町」論―「かはたれ」の物語―」(三月、『環境文化研究所紀要』)

野村幸一郎
〇「明治の社会ダーウィニズムと美的生活論争」(七月、『国語国文』)
〇「牧野信一の実験―自意識の解体をめぐって―」(十二月、『クリティシズム』)

ハ行の部

橋本威
〇「山川登美子歌碑の語ること」(七月、『短歌堺』)
〇「書評 今野寿美『わがふところにさくら来てちる―山川登美子と「明星」―』」(九月、『短歌往来』)
〇「啄木『一握の砂』難解歌考(5)後拾遺」(十二月、『梅花女子大学文学部紀要』)
〇「(誌評)前号評水撒く歌」(一月、『NANIWA』)

半田美永
〇『伊勢志摩と近代文学』(編著、三月、和泉書院刊)
〇「佐藤春夫『陣中の竪琴』論―その?外受容と風流観」(『近代文学の多様性』、十二月、翰林書房刊)

杲由美
〇「泉鏡花『国貞ゑがく』論―〈姫松〉の形象が意味するもの」(五月、『語文』)

深江浩
〇「バフチンにおける言葉の対話的性格―小説の言葉・構成法との関連で―」(十二月、『あしかび』)

細江光
〇「昭和戦前期の谷崎潤一郎―その宗教性を中心に―」(五月、『國文學』)
〇「伝記の調査及び年譜の作り方」(七月、『別冊國文學』「近代文学現代文学論文・レポート作成必携」)
〇「近代文学に見る虚構の絵画―近代以前との比較を中心に―」(八月、『解釈と鑑賞』)
〇「笹沼源之助・谷崎潤一郎交流年譜」(三月、『甲南国文』)
〇「谷崎家・江沢家とブラジル」(三月、『甲南国文』)
〇「長尾洋七宛谷崎潤一郎・松子書簡紹介」(三月、『甲南女子大学研究紀要』)

堀部功夫
〇「羅生門」僻見」(一月、『同志社国文学』)

マ行の部

三品理絵
〇「追いつめられる妻、囲い込まれる妻―泉鏡花「化銀杏」とバルザック「オノリーヌ」―」(三月、『比較文学』)

水川景三
〇「芥川龍之介『好色』論―歪む自画像―」(二月、『国語年誌』)

宮内淳子
〇『藤枝静男論―タンタルスの小説―』(一月、エディトリアルデザイン研究所刊)
〇「『彼岸過迄』―空白を抱く迷路について―」(十一月、『漱石研究』)
〇「山本昌代論―独り身の幽霊たち―」(三月、『淵叢』)

宮薗美佳
〇「夏目漱石「幻影の盾」論―作品構造における時間の意義―」(六月、『日本文芸研究』)

宮山昌治
〇「有島武郎とベルクソン受容―神を語ること/語らないこと」(三月、『成城国文学』)

ヤ行の部

山本欣司
〇「後悔の深淵―「山月記」試論―」(十二月、『日本文学』)

吉岡由紀彦
〇「子午線 多様な解釈それ自体について考える―〈メタ註釈〉の可能性―」(五月、『日本文学』)
〇「澄江堂隠栖の地―吉本隆明『芥川龍之介の死』批判・ノート(承前)―」(五月、『近代文学論創』)
〇「〈新刊紹介〉田中励儀著『泉鏡花文学の成立』」(六月、『社会文学』)

ラ行の部

ワ行の部

渡邊ルリ
〇「庄野潤三『浮き燈台』論」(『伊勢志摩と近代文学』、三月、和泉書院刊)
〇「真知子と『運動』―『真知子』論―」(十二月、『叙説』)

和田博文

〇『近現代詩を学ぶ人のために』(単編、四月、世界思想社刊)
〇『現代詩誌総覧 都市モダニズムの光と影2』(共編、七月、日外アソシエーツ刊)
〇『現代詩誌総覧 十五年戦争下の詩学』(共編、十二月、日外アソシエーツ刊)
〇「丸山健二」「伊達一行」「吉目木晴彦」(二月、『國文學』臨時増刊「21世紀を拓く現代の作家・ガイド100」)
〇「研究動向 大岡信」(三月、『昭和文学研究』)