重要なお知らせ
今回の春季大会と連携した展示は中止となりました 詳細は追ってお知らせします(5/31) *情報は随時更新いたします(最終更新:6/5) *展示資料の解題を公開しました(6/5)
*春季大会のご案内はこちら
2021年度関西支部春季大会は、現コロナ禍により、オンライン上での大会(zoomウェビナー)を実施し、併せて大阪市立大学で展示企画を行うことになりました。展示企画のご見学を希望される方は、以下にお知らせする詳細をご確認のうえ、オンライン上で事前申し込みの手続きをお済ませください。事前申し込みの受付締切は、6月8日(火)です。
本企画展示は、大阪市立大学の「新型コロナウイルス感染症に対する本学の方針について」に基づき、新型コロナウイルス感染予防対策を実施したうえで開催します。ご来室いただく皆様には、ご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。
今後の状況によりましては、展示の開催を急遽中止させていただくこともありますことを、ご了承ください。中止の場合は、本サイトに告知のうえ、予約者にメールでお知らせいたします。
展示企画(於大阪市立大学)
大阪市立大学 奥野久美子
一昨年40周年を迎えた日本近代文学会関西支部の大会が、大阪市立大学で開かれるのは初めてのことである。2022年4月に大阪府立大学との統合が決まっていることを考えれば、「大阪市立大学」(以下本学)での開催は最初で最後となる。
一方で、『日本近代文学』では、第100集を迎えたことの記念として別冊『近代文学研究における〈資料〉の可能性―全国の文学館・記念館アンケート収録 附:索引』が2019年5月に刊行され、同誌第101集(2019年11月)では、特集「近代文学研究における〈資料〉の可能性」が編まれた。学界ではあらためて作家や作品にかかわる一次資料とその研究への活用について考える機運が高まり、また、資料を収集・保管・活用する文学館・記念館にも注目が集まっている。
そこでこの機会に、本学所蔵の近代文学関連資料の特別展示を企画した。特別展示は、本学の初代学長(学長在任:1949~1957)で、芥川龍之介の親友であった、法哲学者 恒藤恭(1888~1967)を記念した恒藤記念室、および大学史資料室、学術情報総合センターの協力により、開室準備中で未だ一般には非公開の展示室を一時的に借りて行う。
恒藤記念室は、恒藤学長が1966年、文化功労者として表彰されたことの記念として開室が準備され、1971年に開室。1996年、本学学術情報総合センターの完成にともない、同センター6階の現在の位置に移転した。恒藤学長のご遺族である恒藤家から数次にわたり寄贈・寄託を受けた資料を基本に、その他の個人・組織などからの寄贈、および記念室の独自収集による資料もあわせ、約4,000点の資料があり、詳細な目録『大阪市立大学恒藤記念室所蔵資料目録(増補改訂版)』(恒藤記念室叢書5)も作成されている。
中でも芥川龍之介に関する資料は、芥川と恒藤が親交を結んだ第一高等学校時代の日記「向陵記」が、大学史資料室の編により『向陵記 : 恒藤恭一高時代の日記』(2003)として翻刻、刊行されているが、その原本のノートが今回の特別展示に含まれる。
また、芥川から恒藤へ送られた書簡100点余りも、2008年に恒藤家から記念室に寄託されており、これが今回の特別展示の中心である。今回展示される書簡は、芥川龍之介の全書簡の中でも特に有名な書簡である。結婚したいと思った女性を、家族の反対で諦めたという、いわゆる〈失恋事件〉について恒藤(当時は井川姓)恭に書き送った、大正4年2月28日・3月9日両日の書簡である。これらの書簡が特に有名であるのは、この〈失恋事件〉が「羅生門」執筆のきっかけとなったとされているためで、研究史においても、「羅生門」の執筆動機について言及される際には、必ずといっていいほど引かれてきた書簡である。どちらの書簡も、挨拶すらなくいきなり本題に入っている。乱れた心がそのまま表れた文体と直筆文字の迫力を、ぜひとも原本で感じていただきたい。
特別展示は、学会日翌週の6月11日(金)と12日(土)の各日13時から17時までの限定公開です。17時に閉室いたします。現コロナ禍により、事前申し込み制とし、入場人数制限を設けております。お申し込み頂きました時間に合わせてご来場ください。
ご来場の際には、お申込みの時間内に学術情報総合センター一階ロビーで受付を済ませていただき、エレベーターで6階におあがりください。1階ロビーと6階展示室前に受付・案内スタッフを配置いたします。また、学術情報総合センター内では、6階展示室以外のフロアへの立ち入りはご遠慮ください。
場所 | 大阪市立大学学術情報総合センター6階 恒藤記念室展示室 →Googleマップ |
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開催期間 | 2021年6月11日(金曜)、12日(土曜) |
見学可能時間 | 13:00~17:00 (13~15時20名、15~17時20名の入場制限があります) |
展示内容 |
「羅生門」執筆のきっかけとなった〈失恋事件〉について井川恭に書き送ったもの(1915年2月28日・3月9日)
大阪市立大学学術情報総合センター・新村出文庫収蔵書の中から発見されたもの(1948年8月7日)
同上、新村出文庫収蔵書(1944年6月19日)
一高時代の日記
滝川事件で京大を退職した恒藤恭を文藝春秋社へ誘う内容(1933年7月25日) |
見学申し込み | |
ご来館前に
- ご来室の際に「来館者カード(緊急連絡用)」へのご記入をお願いしております。
- ご来室の際は、マスクを適切にご着用ください。未着用の方につきましては、見学をご遠慮いただきます。
- 37.5度以上の発熱や咳込み等、新型コロナウイルス感染症が疑われる方のご見学は、お断りさせていただきます。
- 下記の注意事項にひとつでも該当する方は、ご来室をお控えください。
- 過去14日間以内に新型コロナウイルス感染症陽性者との濃厚接触が疑われる方
- 過去14日間以内に政府から入国制限、入国後の観察期間が必要とされる国・地域への訪問歴や在住者との濃厚接触がある方
お問い合わせ:amjls.kansaishibu2021r@gmail.com
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