2019年度日本近代文学会関西支部秋季大会 企画趣旨(関西支部創設四十周年 特別企画)

「関西支部の意義と展望」
〔企画趣旨〕

 本年二〇一九年は、関西支部創設四十周年にあたる。文学研究の文化的位置が周縁化されつつある現在、文学研究者は自己の研究の進展を図るだけでなく、研究自体の意義を再検討し発信する必要に迫られている。しかしそれは、どれほど自覚されているだろうか。これは個人で考えるよりも、集団で共有した方がよい問題だ。支部の過去を振り返り、今後の研究と学会のあり方について、現状をリアルに踏まえ問題を掘り起こし議論を深めたい、というのが本企画の趣旨である。
 関西支部のために尽くしてきた四人の研究者に登壇していただき、支部活動の歴史と意義、運営上の問題点、そして創設五十周年を見据えた今後の支部像について対話形式で語っていただく。
 この対話は、文学研究の存在理由をあらためて問うことになり、学会という集団の価値を根源から問い直すことになるだろう。